全国銀行協会の佐藤康博会長(みずほフィナンシャルグループ社長)は1日、中国主導で設立が進められている国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)について「日本の金融機関がどのような利益、不利益を被るのか判断する段階にはない」と述べ、今後の動向を見守る姿勢を示した。日本がAIIBへの参加を見送ったことを踏まえ、就任会見で触れた。

AIIBをめぐっては、3月末までに、韓国やオーストラリアなど46カ国が参加を表明。日米が主導してきたアジア開発銀行(ADB)の67カ国・地域に迫る勢いだ。佐藤氏は「世界銀行やADBの実績は公正かつ有意義な内容だ」と評価した上で、AIIBには、これらの成功例を踏まえた活動が求められているとの認識を示した。