日本の外相・岸田文雄が実に4年ぶりに訪中し中国の外相・王毅と会談した。いよいよ日中関係改善かと期待した向きも多かっただろうが現実はそう甘くない。冒頭、王毅は「もし、日本側が本当に誠意をもってきたならば、中国側は歓迎する」と述べ、「中国の古語に聴其言、観其行(その発言を聞き、行動を見る)と言う言葉がある。今日は外相、あなたがどのような中日関係改善をもっているか、その意見を聞きたい。もちろん、同時に日本が本当に着実にそれを実行するかも見るつもりだ…」と、中国人ですら、何、この上から目線?と驚くほどの高圧的な態度であった。

しかも以下の四つの改善要求を突きつけた。①歴史を直視、反省し、「一つの中国」を重要な政治基礎とすることを厳守。②中国脅威論や中国経済衰退論をまき散らさない。③経済面で中国を対等に扱い、互恵を基礎に各領域の協力を推進する。④日本は中国に対する対抗心を捨て、地域の平和・安定に尽力せよ。